気と心 05

 神経過敏な気の弱い人が病にかかるってェと、どうしてもその病が長びきます。また、得てして、病にかかりやすい。結局、抵抗力が体から減らされているもの。ところが、そういう理由さえ知らないくらいなんですから、血液がそういう状態になるような、消極的な観念とはどういうものか、知りませんよ。せいぜい知っいたところで、三つか四つくらいのものだ。消極的な感情、情念とはどういうものか、教えてあげるからね。
 一番さきが怒ること、あなた方のもっとも得意とするところだ。第二は悲観すること。これも頼まれなくても、しょっちゅうやっている。第三はやたらと理由なくして恐れること。第四は憎むこと。みんなお得意とすることばかりだろう。第五が恨むこと。第六が焼きもちを焼くこと。これは何も、男女の間ばかりで焼くんじゃないんだよ。同性の間にもあるんだよ。女の人が途中で行き会う。同じ年頃の人間だってェと、ハッと見合ったせつな、向こうの頭の先から足の先まで、パッと観察してしまうだろう。何さ、偉そうな顔して、白粉なんか安物つけてるじゃないの。帯だって洗いざらしだし、足袋だって穴があいてるわ。私の方がよっぽど偉いわ。ヘッ。
 次に煩悶、苦悩、憂愁。みんな、あなた方の得意なことばかりだ。この中のどれか知らんが心に起これば、それが消極的感情、情念だ。それが心の中に起これば、いま言ったように、たちまち血液と淋巴の弱アルカリ性が、ぐっと破壊されてしまう。
 とにもかくにも、この消極的感情、情念を、自分の実在意識の中に発生せしめないようにしなければならないんだが、それがいけないと言われたそばから、発生させまいと思っても駄目。何故かというと、潜在意識の中に、観念要素の中に、そのどれかしらんがはいっているかぎりは駄目だ。実在意識にそういうことを思ったり考えたりすることがいけないんじゃないんだ。学者や識者、あるいは宗教家は、そういうときに、そういう思い方考え方をするからいけないんだというけれども、私から言わせれば、思ったり考えたりするのがいけないんじゃないんだよ。え?

          




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